リフォームで間取りを考えるときに、どうしても子供部屋を広くとれないといった場合もあるかと思います。ただし、そういった場合にも、狭く感じさせない工夫ができるものです。ここでは、一般的に子供部屋はどれくらいの広さであるべきなのかといったことから、子供部屋を狭いと感じてしまう子供部屋の共通点とそれに対する対策をご紹介します。後悔しないためにも、ぜひ、参考にし、少しでも子供が快適に過ごせる子供部屋を目指しましょう。
4.5畳程度の広さが子供部屋の広さのひとつの目安となります。なぜ、4.5畳なのかを考えるのに、そもそも、子供部屋の役割を整理する必要があり、役割は大きく分けて以下の3つが挙げられます。
小学校になると、自宅で宿題をやるようになります。低学年くらいまでは、親の目が届くリビングやダイニングで勉強をして、わからないところを教えたり、学校での出来事を聞いたりと、親子でのコミュニケーションを図るようにすることが必要ですが、高学年くらいになると、他の家族が立てる生活音が子供の勉強の妨げになってしまう可能性があります。そのため、自分ひとりの部屋で集中して勉強して効率よく学習することができるようになるでしょう。
子供が思春期を迎える時期となると、たとえ両親とはいえ、異性となるため、目が気になり、その中で着替えるというのは落ち着かず、居心地が悪いものです。それは男の子でも女の子でも同じ状況です。そのため、子供部屋があることで、子供は安心して着替えることができるでしょう。
いつまでも子供は親に見守られながら一緒に寝るというわけにはいきません。ひとりでゆっくり休む時間を経験することで、自立心を育む必要があります。そのため、子供には、夜、ゆっくりとひとりの時間を過ごさせましょう。
これら「学習スペース」「着替えスペース」「寝室」としの役割を果たすためには、勉強机、本棚、クローゼット、ベッドの4つの家具が必要となります。逆に、これらの家具がそろっていれば、それほど広いスペースでなくても問題なく、これらの家具を置くために、だいたい4.5畳程度の広さがあればよく、ひとつの目安といわれる理由となります。なお、子供部屋はいずれ空き部屋になる可能性が高い部屋ですし、子供が使用している間も、あまり広すぎて快適すぎると子供部屋にひきこもりがちになってしまう可能性もありますし、あまり広すぎないように作るのがおすすめです。
狭く感じさせる子供部屋には、いくつかの共通点があり、主なものとして、以下の3つが挙げられます。
1つ目の共通点は、部屋の形が長方形になっていることです。これは、長方形では視覚的に壁と壁の距離が近くなってしまい、より圧迫感があり狭いと感じてしまうためです。
2つ目の共通点は、ベッドと机の位置が悪いことです。子供部屋に置く主な家具は、勉強机、本棚、クローゼット、ベッドになりますが、その中で、勉強机とベッドは奥行があり、中心に向かうことで圧迫感を感じさせます。しかも、勉強机とベッドを並べた長方形のほうが、勉強机とベッドをそれぞれ両サイドに置いた正方形よりも、視覚的に家具の空間が一体化して見え、奥行が広く占めていると感じてさせてしまいため、より狭いと感じさせてしまいます。
3つ目の共通点は、カーテンが設置されていることです。カーテンを設置していると、視覚的にさらに壁と壁の距離を狭く感じさせてしまいます。カーテンは、ひだがあり、ボリュームが出るだけでなく、その影になる壁を隠し、この死角の発生により、さらに幅が狭く感じさせてしまうのです。
狭く感じさせる子供部屋の3つの共通点に対して、それぞれ、以下の対策法が挙げられます。ぜひ、積極的に取り入れて、改善に結びつけていきましょう。
リフォームを行い、子供部屋の形を正方形に近づけることが対策の一つとなります。しかし、土地の形や他の部屋との兼ね合いの関係で、どうしても正方形にするのが難しい場合もあります。その場合は、収納を長方形面積の比率に合わせて設置するという対策があります。例えば、6:4の比率になるような間取りの場合には、2割を収納にして4:4の子供部屋にするとよいです。このように収納を長方形面積の比率に合わせて設置することで、視覚的に子供部屋を正方形に見せることができるでしょう。
家具のとっている面積を減らすことが対策の一つとなります。子供部屋の家具の中で勉強机とベッドが場所を多くとっているのですが、さすがに勉強机を無くしてしまうと、学習できなくなり本来の子供部屋の役割を果たすことができず、本末転倒です。そこで、ベッドのかわりにソファーベッドを利用すると、起きている間は、ソファーとして使えるので、ベッドを視界から消すことができます。また、上で寝られるベッドと机の一体型システムデスクを使うのもよいかと思います。このように、家具を工夫することで、少しでも何もない空間を作り、有意義なスペースにかえることができるでしょう。
3つ目の共通点は、カーテンが設置されていることです。カーテンを設置していると、視覚的にさらに壁と壁の距離を狭く感じさせてしまいます。カーテンは、ひだがあり、ボリュームが出るだけでなく、その影になる壁を隠し、この死角の発生により、さらに幅が狭く感じさせてしまうのです。