私は、今まで400件以上の構造面の工事などを行ってきましたが、実際に現場では怖く感じることが多々あります。
例えば基礎がブロックで出来ていたり、図面では筋交いが入っていても実際はなかったり、柱が抜けそうだったり、床が落ちそうだったり、構造無視のリフォームをおこなっていたり、と今の木造住宅の危ない現状をよく目の当りにします。
確かに今までの建築基準の中では、細かい規定もなかった為に十分な施工は難しかったと思います。
また、大工さんの技術レベルも第7から第9(大工)まであったり、様々な上に建築当時はFAXもない時代ですから、建築基準法が変わっても通達も行かなかったのでしょう。
しかし、現在では、地球の地殻変動の性質上、どうしてもここ30年間は地震が多発する時期に重なっていますので、木造住宅の安全性は大切になってきます。地震が発生するから構造強化が必要なのではなく、台風の巨大化もあるので様々な自然災害を防ぐ意味でも構造強化が必要になってきます。
その為に私達施工スタッフは、通常の施工の工具ではなく、構造強化を可能にする専門工具をそろえ、既存の木造住宅の耐震リフォームに着手しています。
現場では、何回もしない補強工事ですので、我が家との思いを込めて、どんなに狭い場所でも一生懸命施工にあたっております。
施工後は、「車が通っても揺れなくなった」、「地震が来ても同じ震度でも前よりも揺れなくなった」など、とても感謝されて非常にやりがいのある工事と思っています。
私が、目指しますのは、大きな地震があっても被害を最小限に出来るよう精一杯私に出来る事を行なって行く事、そして耐震補強工事は耐久年数の向上に繋がりますので、50年、60年と長持ちする家を今後も造って行きたいと思っています。