「エコハウスは健康寿命を延ばせる」は事実だった！

LOHAS studio

岡本博行@OKUTA

2023/03/18

暖かくなってきましたね！

花粉症が早い時期から出たので、今年の開花は早いだろうなぁと思っていたら案の定でした。

今回はエコハウスと健康の話です。とくに「健康寿命」について。

厚労省のHPでは健康寿命について以下のように定義しています

WHOが提唱した新しい指標で、平均寿命から

寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間。

つまり

（平均寿命）- （介護期間）＝健康寿命

ということですね。

健康寿命は「全ての年代」に共通している、とても重要なことです。

冬暖かく、夏涼しいエコハウスは、健康増進と密接な関係がある

事実はかなり周知されてきました。

昨年お引渡ししたお客様から、とても嬉しい知らせがありました。

以前のブログでもご紹介したこちら ↓ の案件です。

玄関ドアは引戸でも気密は取れる！ passiv design 新築 C値 0.2

ご年配のご夫婦で、ご主人様は元々農家を営んでおりました。

打合せ当初、ご主人様は重い病気の治療後であり、無事退院できたものの

「余命数ヶ月かもしれない」というお話から始まりました。

麻痺もあるため車椅子は手動ではなく、電動のタイプのものでした。

生活全般に介助が必要だったため、間取りやお家の大きさは介助を前提としたプランで進めました。

前にお住まいの家は築100年を超えていました。

立派なお家でしたが、さすがに冬は寒くて、お身体に堪えるため暖かい家で暮らしたいというご要望でした。

建築地は市街化調整調整区域のため、打合せから入居まで1年半くらいかかりました。

ご主人様がハードなリハビリをこなした成果もあり、無事に入居することができました。

工事中は元のご自宅で過ごされていましたので、その間は大きな変化はございませんでした。

ご入居してちょうど1年くらいですが、ご主人様に嬉しい変化がありました。

・伝い歩き～歩行ができるようになった

・入浴ができるようになった

・トイレに行けるようになった

・階段が昇れる（2階のバルコニーまで行ける）

こちらなんと　介助なしで、全てお一人でできること　です！

お身体は元々強い方とは思いますが、ものすごい回復力です！

それも明らかな変化が出たのは、入居後のようです。

以下、お客様から

「冬が本当に暖かくて、天気が良い日は少し暑いくらい」

「体への負担（温度差による）が減ったとよく分かる」

「夏も涼しく、寝苦しくなくて快適」

とのこと！

「（介助されていたときは）前は風呂の時間が短かった。

風呂が好きだから、今はゆっくり長風呂できて嬉しい」

ここに気持ちがこもっている気がして、とても嬉しかったです！

国の医療・介護制度は、住宅の温熱環境にもっと言及しても良いんじゃないかと思います。

ということで住宅性能のおさらいです。

外壁は充填断熱のみですが、基本に忠実。太陽に素直な設計です。

夏の日射は庇で解決しています。

暖房負荷は HEAT20 のG1 クラスですが、気密性能はしっかり確保しています。

C値が施工精度の高さを証明してくれています。

換気は熱交換なしの第三種換気。冷暖房は壁掛けエアコンでとてもシンプルな考え方です。

お客様のお言葉通り、快適に暮らせます。

UA値：0.418 W/m2・K

Q値　：1.662 W/m2・K

C値　：0.2 cm2/m2

基礎断熱：XPS3種ba 50mm+20mm

外壁　　：EMセルロースファイバー 105mm（充填断熱のみ）

屋根　　：EMセルロースファイバー 240mm

サッシ　：YKKAP APW330（Low-E複層ガス有）

玄関ドア：LIXIL エルムーブ2（1.90W/m2・K）

換気　　：第三種換気

空調　　：壁掛けエアコン

暖房負荷：34.27 kwh/m2・年

冷房負荷：23.81 kwh/m2・年

設計：OKUTA　施工：OK-CRAFTS

株式会社OK-CRAFTS

https://ok-crafts.jp/

この案件を通して私の価値観すらも変わりました。

エコハウスを作る側でしたが、

自分と家族の健康のために、エコハウスに住みたい気持ちが強くなりました。

定量的なデータも豊富にそろってきていますので、エコハウスと健康は密接な関係があります。

温度差の少ない家は、長く健康に暮らせるし、私たちに様々なメリットを与えてくれます。

以下はグリーン建築推進フォーラム 2017年慶応義塾大学伊香賀教授の発表より

住宅高断熱化の健康ベネフィットについてです