2023/05/20
新緑の季節ですね!
朝から昼前にかけては特に心地良くて、一番好きな季節です。
今日は OKUTA の 低燃費で快適に暮らせるリノベーション・新築ブランドの
passiv design についてお伝えします。
※ passiv design はドイツパッシブハウスの要素を取り入れていますが
「同義」ではありませんのでご留意ください。
◆ passiv design とは?
passiv design は「パッシブデザイン」と読みます。
passiv の後ろにe がつかないのは、パッシブハウス発祥のドイツと
幸せで心地よい暮らしを体現しているデンマークに由来しています。
passiv design を採用した住宅は、住宅そのものの性能が良く
太陽や風などの自然エネルギーを、地域とお家ごとに上手に取り入れています。
パッシブハウスは環境先進国のドイツで生まれたものですが、この考えを日本の風土に合わせた
「日本型のパッシブハウス」を目指して passiv design は創られました。
◆ passiv design の意味
パッシブは「受動的・受け身」で、デザインは「設計」です。
反対になる言葉がアクティブで「積極的・活発」という意味です。
「何に対して?」というのがポイントです。
これは「快適に暮らすために、必要な消費エネルギー」に対してです。
消費エネルギーに対してパッシブ(受動的)とはどういう意味でしょうか?
エネルギー消費について
冷房、暖房、給湯、照明、換気、家電、PCなど、エネルギー(電気・ガスなど)が無ければ
日本において私たちの暮らしは成り立ちません。
しかし、エネルギーを ” 今までのように ” 使い続けることは、未来に向けて良い選択とは言えません。
まずはお家の断熱性能を高めて、エネルギー消費が極少ないことがベースです。
” これを使えば性能が良くなる ” 的なものではなく、その地域、敷地、周辺状況
に合わせて、計算とシミュレーションによって淡々と検討します。
エネルギー消費の最も激しいのは「暖房エネルギー」です。
「暖房エネルギー」は太陽光の日射取得で大きく下げることができます。
「南向きマンションの中層階が暖かいのは、まさにこのことです」
その地域、敷地、周辺状況に合わせて太陽光の日射シミュレーションを行い、
窓の位置や大きさを決めて、日射取得が最大になるように考えます。
自然エネルギーを上手に利用し、建物本体でエネルギー消費を低く抑えるのが
ここでの「パッシブ」です。
光熱費は安く、部屋間の温度差が少ないので体が快調です。
太陽光パネルを載せれば、売電によって地域の電力を確保していくこともできます。
弊社HPより パッシブの考え方
「アクティブ」は、反対にエネルギーに頼って設備で快適に持っていく住宅です。
エアコンの畳数を聞かれて、部屋の畳数をそのまま答える事業者は「アクティブ」でしょう。
◆ エネルギーと気候変動
光熱費が高くなって困っているからエネルギーに目を向ける、のは自然だと思います。
では「電気・ガスが安ければ、アクティブでも別にいいんじゃない?」というと違います。
ここで気候変動についてです。
「気候変動」とは、気温及び気象パターンの長期的な変化を指します。
(国際連合広報センターHPより)
日本は建物、生活インフラ、災害対策が世界から見てもしっかりしています。
また水(淡水)が豊富であるなど、資源としても恵まれています。
(世界では製造エネルギーの指標として水の使用量があります)
なので、日本人は気候変動についてはあまり関心が無いのかもしれません。
しかし、気候変動に対する取り組みについては、日本国として多くの国と合意しており、
国際社会の一員として責任を果たさなくてはいけません。
一方、「災害に強い都市(街)」という言葉や、都市のインフラ整備について
よく見聞きするようになったと思います。
地震対策、津波対策、洪水対策、都心で言えば渋谷の地下工事もこれにあたります。
これは「気候変動による災害が増えており、これからも増え続ける」ことが分かっていて
すでに具体的なアクションを国が起こしているということです。
そこには多くの税金が使われますから、もちろん私たちに関係がありますよね。
国土交通省HPより
そしてこれらが「死活問題」である国が増えています。
水の確保にエネルギーを要する地域・資源がごく限られた国などは特に影響を受けます。
(「エシカル」について語る時にも、水の使用量の話は必ず出てきます)
この「死活問題の感覚」を、「日本的な感覚」に置き換えるとこんな感じだと思います。
直接被害だけではなく、二次・三次的に複合的に経済的に、
中長期の被害をもたらすのが特徴です。
・東日本大震災 → 津波・原発事故
・超大型台風 → 住宅損壊・農業被害・インフラ停止
・線状降水帯 → 土砂災害・浸水
・豪雪 → 地域の孤立・物流の停滞
これらが毎年・毎季節・毎月起こるとしたらどうでしょうか?
それが国内のエネルギー消費が影響あるとしたら?
私たちがこれらに関心を示し、リテラシーを高め、住まいを選択して、
今からでも未来に向けて取り入れていければと思います。
◆ 環境負荷が小さい先進的な建築基準がドイツパッシブハウス認定
EU圏内のパッシブハウスは多いですが、世界中の国と地域で
パッシブハウスが増えているのもその一つと思います。
これは住宅だけに限らず商業ビルなどの非住宅も含まれます
厳格な設計・施工の審査があり、国際的な認証制度として確立しています。
(世界共通の評価を受けた建物ということ)
ドイツパッシブハウス研究所HPよりデンマークのパッシブハウス認定物件
非住宅の認定も数多くあります。
◆ まずは低燃費な家に暮らす
とはいえ ” 日本中の全ての住宅 ” を、ドイツパッシブハウス認定レベルにするのは
今はまだハードルが高いです。
また、住人がストイックにエネルギー制限をするのも、今の時代では無理です。
なので passiv design のように、明確に数値化された性能基準をもって、
既存住宅を低燃費で健康に暮らせる性能向上リノベーションして、
暮らしの拠点を低燃費なものにすることがとても効果的です。
冷暖房は最小限で済み、家電は今まで通り使ってOKです。
あったかアイテムや、すずしげアイテムも不要です。
家全体の消費エネルギーは、今お住まいの家と比べてかなり下がります。
それだけで1つのお家が、地球環境にかける負荷を減らすことができるのです。
◆ OKUTA は 1% for the PLANET に加盟しています
OKUTA は 1% for the PLANET に加盟しています。
これは、売上の1%を環境保護団体に寄付する活動であり、
自然環境保護の必要性を理解する企業の同盟でもあります。
代表的な企業ではパタゴニア社や、世界中の環境保護団体が加盟しています。
(日本各地の環境保護団体も加盟しています)
passiv design を選択して頂くことは、この活動に参加することと同じ意味を持ちます。
この夏「地球環境の未来についてできること」について、ぜひ興味をもって頂ければと思います。