LOHAS studio
岡本 博行@OKUTA
2022/07/20
暑い日が続きますね!
時折節電要請がありますが、無理せずお体を第一優先にしてください!
ところで断熱性能のお問合せが多くなっております。
You Tube でも性能を分かりやすく解説してくれるチャンネルが増えており、
住宅性能の認知度は以前よりもかなり高くなっていると感じます。
よく目にする指標の一つがHEAT20(ヒートニジュウ)です。
G1・G2・G3 とグレードになっており、G3が最高グレードの評価基準です。
各数値は定められた地域区分で決まりますが
「代表都市以外での外皮平均熱貫流率UA値は、別途地域補正する必要があり・・・」とあります。
どういうことでしょうか。
例えば、関東地方1都3県では、ほとんどが6地域です。
しかし東京都でも23区、東京西部、多摩地区で年間の温湿度や日照時間が大きく変わります。
5地域となれば暖房負荷が大きく変わりますので、HEAT20を6地域で一括りに考えることは大変危険です。
(内陸は寒暖差が大きく、沿岸部は年間通して温暖な気候です)
まずはここに注意しましょう。
断熱性能の記事やYou Tube を見ると、
HEAT20のグレードの他に、UA値(外皮平均熱貫流率)に関わるものが多いです。
以下、HEAT20の公式HPからの原文です。
「HEAT20が提案する住宅外皮水準G1~G3が目指すべきものは、
住宅省エネ基準のような外皮平均熱貫流率UA値を満たすことではなく、
地域区分毎に規定した下記の4つの「住宅シナリオ」を満たすことにあります。
外皮平均熱貫流率UA値をクリアすることは、あくまでその目安にすぎません。
「住宅シナリオ」は、室温(NEB)、エネルギー(EB)、
それぞれに二つの指標で説明しています」
と記載されています。「目安」とハッキリ明記してありますね。
そして4つの「住宅シナリオ」を満たすこと。ともあります。
つまりHEAT20はUA値だけではなく、4つの住宅シナリオをクリアして
はじめて「G〇グレードをクリア」と言えます。
「4つのシナリオ」とはこちらです。
1. 暖房機最低室温
非暖房室(浴室・トイレ・玄関ホールなど)の最低室温を、表1のように決められています。
室温は、表面結露防止(カビや腐朽菌の発生を防ぐ)、ヒートショックの予防、
温度ストレスの緩和など、住まいの健康を主目的にしています。
2. 暖房室温15℃未満の面積比割合
1 の温度未満になる時間・面積が、住宅どのくらいあるかを示すものです。
(表1の下段です)
実際に生活する住宅では全ての部屋と時間で均一な温度にならないことから、
温度ムラを考慮して設定されたものです。
家の中で寒く感じやすい空間の割合と置き換えても良いと思います。
3. 平成28年省エネ基準からの暖房負荷削減率
ここが一番重要なポイントです。
平成28年基準とは、現在の省エネ基準です。
暖房負荷とは、暖房期に一定の温度を保つために必要なエネルギー量のことです。
つまり暖房負荷が小さいほど、エアコンの消費エネルギーは小さく、
屋内の温度差が小さい快適な家ということです。
ドイツパッシブハウス認定でも冷暖房負荷が明確に定められており、
ここに向けて設計・計画をするので、UA値は結果論でしかないのです。
OKUTA の お薦めする passiv design もこの考え方であり、
明確な冷暖房負荷を数値で決められております。
4. 平成28年省エネ基準における間歇暖房時の暖房負荷に対する全館連続暖房としたときの暖房負荷削減率
間歇(かんけつ)暖房とは、エアコンを切ったり付けたりすることです。
全館連続暖房は全館空調などを指し、高断熱高気密では一般的な空調方法になります。
次回はもう少し数値を使って、HEAT20を紐解いていきます。
業者選定で迷っている方は「4つのシナリオをどうやってクリアさせるのか?」
を担当者(又は担当者を通じてその会社)に聞いてみることで、選択肢を絞れるでしょう。
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