LOHAS studio
星川 知加子@OKUTA
2016/01/20
先日、デザイナー研修に行って参りました。
Wabisuki Academy 「侘び数寄(※1)」
大雪の中、ようやく辿り着いた鎌倉の地。
深々と静まり返った一面雪景色の中、まさに雑念なき、感性に心を寄せる時間・・
日本人の心 「もてなし」を考える時を過ごして来ました。
石川県加賀市から移築した古民家に手を加え住み、しかしながら一昨年
奇しくも焼け跡となってしまった漆黒の空間。そこが研修の舞台でした。
案内されて、2階へと促されて、見る光景。その間、交わされたのは、ほんのひと言、ふた言・・
何が起こるのか。 その何・・という妄想に早くも心躍ります。
「雑念を削ぎ落として、感覚を研ぎ澄ます」ことから生まれる非日常時空間体験と空間提案の場だったのです。
内部では、良質な木は、炭化していますが、そのまま残っています。
柱、梁のみならず、床や建具も姿を留めています。
焼け跡から感じたのは、「強さ」 と「潔さ」
私たちが自然に還ることを、自然に活かされていることを強く感じました。
日本のもてなし空間の原点にある「市中の山居(※2)」
火や木、土、草などで造られた空間に
懐かしさや いとおしさ。 脈々とエネルギーを感じます。
暖炉にくべた木、火 ・・
・・ ふと見上げると梁越しに。、 ほどなく見下げると庭越しに、雪雨覗く外景が「共存」。
なんともいえない懐かしさに心がす~と落ち着いていきます。
歴史から、先祖から受け継がれている「原風景」に回顧しながら
もてなすことの本質を考えされられる経験となりました。
“居切る場所” を提案創造している自分にとって、『懐の深い家』を目指していきたい。
活きる場所に生きていくことを、懐かしさと新しさが融合する豊かさで過ごしていただけるような
空間創りを創造していきたい。
・・・・・「笑顔」に集い、「笑顔」に癒され、「笑顔」で帰る。
日本人としての心の在り様は、日本人としてのその心に動いていくことを感じました。
空間創りへのエスプリに、そこがどんな「場」であっても
『動きを磨いて』日々精進して参ります。
(※1)「Wabisuki」とは
侘びは、古いもの、鄙、自然のままの姿、粗相なものへの嗜好、控えめな姿勢。数寄は、自分が本当に好きなものを見極め、形態・素材・使い勝手の良い、好きなものを集め、好みを洗練させ、それに囲まれ使って暮らすライフスタイル。そして「侘び数寄」は尖鋭的生きる姿勢と好み、洗練された都市的感覚を言います。また、「和漢の境をまぎらかす」という、外国のものを日本人の好み、テイストに合わせて、違和感なくライフスタイルに取り込む一方、権力や主流な流れに対して「非主流、迎合しない」という生きる姿勢を言います。
(※2)市中の山居とは、
都会(市中)の中にある草庵(山居)という意味の、室町時代に千利休による 「茶の湯の精神」から生まれた表現
町に暮らしながらも、山や川など大自然の彷彿とさせるものをレイアウトして活かしていく空間。暮らし。様式。
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