■故大滝詠一さんと、北欧デザインを思う。いつまでも色褪せない、ということ。(株式会社OKUTA Archives i018@OKUTAのブログ) リフォームのオクタ

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■故大滝詠一さんと、北欧デザインを思う。いつまでも色褪せない、ということ。

2014/10/05

一年以上前からでしょうか。

某酒造メーカーの発泡酒のCMで、大滝詠一さんの「君は天然色」が流れます。

1981年に発売された「A LONG VACATION」というアルバムに収録されている曲です。

♪「唇ツンととがらせて、何かたくらむ表情は、別れの気配をポケットに隠していたから・・・」

「君は天然色」の歌い出しです。

 

私は、大滝詠一さんのこのアルバムが発売当初から大好きで、車の運転のお供と言っていいくらい、(今も)いつも聞いておりましたが、

アルバムが発表されてから、30年以上経っているにも関わらず、新鮮に耳に響くのはなぜでしょうか。

 

ここ最近の昭和を懐かしむ、または昭和レトロを新しいものとして(ブームとして)受け入れることで、最先端にすること とは明らかに違います。

流行り廃りがあるのは世の常ですが、時代が変わっても、要はそういうものにまったく影響されないのです。

そして、ただ(永久不滅に)変わらないのではなくて、そう、いつも新鮮なのです。

 

いつまでも色褪せない

この言葉が一番ピタリと合います。

 

♪「薄く切ったオレンジをアイスティに浮かべて、海に向いたテラスで、ペンだけ滑らす・・・」

同じく、アルバムの中のタイトル「カナリア諸島にて」の一節です。

大滝詠一さんの透き通るような歌声と風のように流れる曲調が、カナリア諸島の風景を呼んでくれます。

(行ったことないですけど・・・、カナリア諸島)

 

 

51GagqRnWtL[1]←「A LONG VACATION」のアルバムジャケットです。

どの曲にも、どこかしら漂うリゾート感。

それが例え、身近なテーマを歌った曲でもそこかしこに漂う、非日常感 が大滝詠一さんの曲の特徴だと私は感じています。

 

ご存じの方も多いと思いますが、去年(2013年)の12月にご自宅で不慮の事故で亡くなられるまで、

本当に謎の多いアーチストでしたよね。。。

活動期間を考えても、決して多くない(むしろ少ない)作品数のようですが、

本当に、いつ聴いても色褪せずに耳に残ります。

 

音楽ではないですが、私にとってもう一つ、いつまでも色褪せない と感じるものがあります。

 

それは、世田谷スタジオのテーマでもある、北欧デザイン。

080_世田谷店_松倉邸←これは有名なルイス・ポールセン社のPHランプ3/2

デザイナーは、ポール・ヘニングセン

1925年のパリ万国博覧会にて、金メダルを取ったPHランプを改良したデザインで、その改良後からは、一度もデザインが変わらないペンダントライト。

その特徴は、3枚の手吹きガラスからこぼれる柔らかな光と、生活視線の中で決して光源(電球)が、見えないように計算し尽くされたフォルム。

 

104_世田谷店_松倉邸←手前のステンレスポットは、スウェーデンのニルスヨハン社製のクリスティーナ。

デザイナーはデンマークの、彫刻家でもあったアダム・ティールストルプ。

彫刻家らしく、無駄のない完成形に近いフォルムですね。

【参考】ハートチェア4←こちらは世田谷スタジオにも置いてある、ハートチェア&ダイニングテーブルセット

デザイナーはYチェアのデザイナーとしても有名な、ハンス・ウェグナー/フリッツハンセン社製。

6つの椅子が丸いテーブルの下に、綺麗に入ります。

 

よく北欧デザインを称して、機能美 という言葉が多く使われますが、正にこの機能美こそが、いつまでも色褪せないものと感じさせるのではないでしょうか。

 

新しいものとの出会いは、いつもワクワク感と期待が入り混じり、それはそれで素敵なことですが、

いつ見ても、いつ聴いても、新鮮で色褪せない、そう感じさせるもの・・・

住宅のプランニングをする上でも、とても大切な気がします。

 

長く長く、慈しみ暮らす家。

そんな家をこれからも、お客様と一緒に作って行きたいと思います。

 

 

 

 

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