2023/05/21
セルロースファイバーは、断熱材の王様!
不要な新聞紙などを細かく裁断し、繊維状にしたものがセルロースファイバー断熱材です。
木質繊維でできているので、調湿効果があり、隙間なく吹き込むことで熱欠損を防ぐ、断熱材の王様です!
左:セルロースファイバー
右:グラスウール(一般的に多く使用されている断熱材)
一般的な断熱材(グラスウール)とは?
グラスウールとは、廃ガラスが主な原料で、溶かした廃ガラスを遠心法で綿状にしたものです。
綿あめのようにフワフワしています。
グラスウールの良いところは、とにかく安いところです。
素材そのものも廃ガラスを使っているので安いですし、輸送や施工も簡単なのでコストを抑えられます。
だから日本で一番使われている断熱材なのです。
セルロースファイバーと一般的な断熱材(グラスウール)は何が違うの?
実は、数値上ではグラスウールとセルロースファイバーの断熱性能はほとんど同じです。
断熱材で重要なことの一つ。それは「
施工の精度」です。
断熱材が持つ本来の断熱性能を活かすには、隙間なく、歪みなく、キレイに施工しなければなりません。
そして、グラスウールは現場で切断しながら施工するので、隙間なくピッチリ埋めることが非常に難しい断熱材なんです。
セルロースファイバーは、細かい断熱材を壁の穴に詰め込んでいくため、グラスウールと比べると圧倒的に隙間なく施工することができます。
しかも、グラスウールは湿気に弱く、室内から出る大量の湿気を吸うと、重さでだんだん下に偏ってきてしまうことがありますが、
セルロースファイバーは
高密度で施工される上、水をほとんど吸収しませんので、湿気を吸って壁の下に偏ってしまうこともほとんどありません。
★セルロースファイバーとグラスウール 違いのPOINT★
◎グラスウールは、職人さんによって隙間ができやすいけれど、セルロースファイバーは隙間ができない。
◎グラスウールは湿気で下に偏ってしまうことがあるけれど、セルロースファイバーは下に偏ることがほとんどない。
セルロースファイバーの性能
セルロースファイバーは天然の木質繊維です。
木の繊維は、たくさんの空気を内包しています。
空気は最大の断熱材(※)で、これが、セルロースファイバーの断熱性能を生み出しています。
※対流しない8mmの空気層は、コンクリート55cmと同じ断熱性能を持っています。
断熱材に小さな隙間があると、その部分だけ冷やされたり暖められたりします。
この室内との温度差が、結露の原因。
セルロースファイバーは隙間なく施工することはもちろん、セルロースが透湿性・吸放湿性を持つ、結露にとても強い断熱材です。
セルロースファイバーの最大の特長は、木質繊維が持つ吸放湿性です。
換気やエアコンに頼らなくていい、快適な室内環境をつくりだすには、この吸放湿性がとても重要なのです。
セルロースファイバーは、繊維ひとつひとつに空気を含んでいて、この厚い空気の層が、音を吸収し、伝えにくくする性質を持っています。
セルロースファイバーには、ホウ酸が添加されています。
殺菌剤や殺虫剤として使用されるホウ酸ですが、その毒性は低く、人体への蓄積・残留は、ほとんどありません。
セルロースファイバーは、ホウ酸を添加することにより、難燃性で延焼しにくい断熱材です。
また、燃えても有毒なガスを発生しません。
断熱材は、熱欠損を防ぐために隙間なく施工することが大切です。
セルロースファイバーは、専用の機械を使い、透湿シートで覆った範囲に、隙間なく吹き込むことができます。
セルロースファイバーは、グラスウールやロックウールなどの鉱物系繊維に比べて、生産時の製造エネルギーが掛かりません。
環境にやさしい、エコな断熱材です。
セルロースファイバーは、住まいのこんな悩みにおすすめ!
・表面結露でカビが生える
・内部結露が心配
・冷暖房の効きが悪い
・住宅の気密性を高めたい
・二階の温度差をなくしたい
・家の中や外の音が気になる
・省エネ、エコにこだわりたい
・安心で安全な断熱材を使いたい
・生産エネルギーや環境に興味のある方
最後に…
最後までご覧いただきありがとうございました♪
断熱材選びについて、いかがでしたでしょうか?
セルロースファイバーはコストが高いイメージもありますが、
施工の精度の違いを見ていくと、考え方が変わりますよね…!
来店のご相談も随時受け付けておりますので、お気軽にご相談ください^^