LOHAS studio
yuzo_sakai@OKUTA
2017/10/25
「住宅双六」って?
昨日、東京都の住生活月間セミナーに招待されていて、懐かしい記事が紹介されていたので、
あらためてご紹介してみたいと思います。
この絵は1973年1月30日に朝日新聞に掲載されたものです。「建築学者上田篤先生」
私が生まれた1965年を含む戦後からの、急激な都心部への人口流入を受けて、
住まいをテーマにした暮らし方が双六ゲームにように表されています。
もちろん、いきなり都会で出て来てマイホームなんてものはあり得ないでしょうから、まずは下宿や木賃アパートが主流なんでしょうね。
そして、やっぱり庭付き戸建て住宅としてのマイホームがゴールの在り方で、私も経験しています。
さて、次の絵は2007年2月25日に日本経済新聞に掲載されたものです。「建築学者上田篤先生」
先の世代のゴール像では、高層分譲マンションがゴールであったと思われ、時代はバブル絶頂期です。
しかしながら、この絵では、ゴールがひとつではありません。
高層マンションもあれば、田舎へ回帰する選択肢もあります。
つまり、「選択肢」がひとつでなくなったということです。
人口増加、著しい経済成長に伴っての都市開発も先進国では異常な成長を成し遂げた日本ですが、その暮らし方ということについて
向き合って来たのかというと、そうではなかったような気がします。
いや、私もそうですが、そんな考える余裕さえありませんでした。
バブルに関係なく住宅ローン含め金融連鎖に縛られた勤勉な労働者をつくりあげた来た西洋教育のしくみに、
幸福感などまやかしの虚像に過ぎないかも知れません。
皮肉な言い方かも知れませんが、双六に当てはめるとプレイヤーと、
ゴールを生産し続ける循環の状況をつくったにしか過ぎないのではと思います。
つまり、労働の連鎖、そして、開発の継続。いずれも出口のしくみはなく、次の世代へツケをまわすだけ。。。
そして、今、既に首都圏含め日本全体で人口減少が始まり、住宅も空き家が増え、
この双六は破綻することが見えます。
今あるストックを大切に活かし、資産を再生するしくみが「リノベーション」なのかと定義すると、
この双六を丁寧に解体して行けば、下宿、木質賃貸アパート、団地なども、
新たな価値として再生、共有、活用することがコンバージョンとして蘇るアイデアの1つのマスになるのではないでしょうか。
リノベーションをすることとは、、、また、あらためて深く考えるきっかけとなりました。
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