LOHAS studio
洞谷 彩@OKUTA
2022/11/11
先日、さいたま市にある芝川小の断熱フェス報告会に参加してきました!
断熱フェス❓
小学校の断熱フェスってなぁに?とお思いになる方もいるかと思いますので
簡単にご説明しますと・・・
芝川小元PTA会長 と さいたま市PPP(公民連携)コーディネーターの何気ない会話の中で
鉄筋コンクリート造の芝川小学校の校舎の断熱性が著しく低く、
学習環境に適した環境ではないから、なんとかならないかという話になり、
埼玉には「さいたま断熱改修会議」という断熱のプロ集団があるから
相談してみようということで発足したプロジェクトが断熱フェスです。
お仕事で断熱・気密・換気等、温熱環境に携わっている以上、
興味深い内容であるのはもちろんですが
小学生と中学生の息子を持つ母としては尚更興味深い内容です。
このプロジェクトには、東京大学大学院 建築学専攻の前真之准教授が講師をしてくださっています。
前先生は、エコハウスを中心とした全国の住宅の調査・研究に取り組み、
住まいとエネルギーとの関係や断熱・気密をめぐる建築事情、
真のエコハウスづくりに大切なことなど、多岐にわたって研究・活動されている方です。
前先生の他には、埼玉県内で活動する工務店、設計事務所、窓や断熱材などの
メーカーが集まって発足した有志の団体で現在は約20社で活動しています。
活動内容は
最上階南端で、朝は東側・日中は南側と屋上、午後は西側からの日射が厳しいお教室の断熱改修です。
壁:ネオマフォーム 40㎜
天井:高性能グラスウール 150㎜
窓:遮熱マット(手作り)
梁:ネオマフォーム 20㎜
当初、梁は断熱する予定がなかったそうですが、あまりに熱橋がすごく
熱が侵入してきてしまうために、後から施工することにしました。
天井にグラスウールを入れ込み
お教室黒板上と廊下の壁にネオマフォームを入れ、埼玉県産の杉で板張り
梁型にネオマフォームを張り、気密テープで止める
遮熱マットを窓の大きさに合わせてカット
これらは芝川小学校の生徒や先生、断熱材業者や大工さんにご協力いただき施工しています。
さてさて、これらの断熱をした結果、芝川小学校はどうなったでしょうか。
サーモカメラでお教室の撮ったものです。
①窓に遮熱マット・天井断熱
②窓に遮熱マット・天井断熱なし
③窓にカーテン・天井断熱なし
明らかに①の窓に遮熱マット・天井断熱をした状態が温度が低くなっているのが分かります。
窓から入ってくる夏の日射は、本来室内側ではなく、外側で遮断することが最も効果的です。
一度内部に取り込まれた熱量は赤外線となりガラスなどを透過することができなくなるので
室内をどんどん暖めてしまいます。
しかし外側で遮断することができない場合は、このような遮熱マットを窓に取り付けて
窓から入ってくる日射を反射させてしまうことが効果的です。
壁・天井・梁・窓を断熱し、壁には埼玉県産の杉板を張ることで
芝川小学校の生徒たちは、木のぬくもりを感じながら授業に集中できるようになりました。
普段のなにげない会話から子供たちの笑顔が生まれました。
教室は、よく学び、よく考えて、よく話し合って、社会で活躍する準備をする場所です。
暑さに耐え、我慢をする場所ではありません。
心も体もまだまだ成長しつづける子供たちを
大人たちが考え、行動し、守っていかなければいけません。
今回、設計や建築という立場で、この報告会に参加しましたが
いち母として、子供立ちの成長に少しでも良い環境を作っていくべきだと思いました。
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