2024/04/05
OKUTAこめまめプロジェクト』の
パートナーである小川町下里地区。
その地元の「NPO法人生活工房つばさ・游」
理事長である高橋さんが毎月送って下さるお便りを、
ブログでもご紹介させて頂きます^^
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それでは、今月号をどうぞ!
(※下記、高橋さんの文面を転載しています)
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いよいよ4月、春ですね~~
やはり、気温が上がり温かくなると気持ちもテンションも上がってきます。
そんな中、小川町や隣町の嵐山町では空き巣が多発しています。普段留守がちな家や公民館などの施設が狙われています。私の周りでも、元NPO監事宅が空き巣に入られ、リビングの窓が壊され貴金属などが盗まれたそうです。また、公民館の室外機が盗まれたそうです。
そんな中、小川里山食農スクールエディベリの給湯器に続いて、室外機が盗まれました。警察の話ではこの近郊で盗難が多発しており、手が回らないそうです。エディベリでも、給湯器盗難にあい、対策を思案していたところの室外機盗難でどうしたものか途方にくれているところです。金属を狙ったものと思われますが、大したお金になる訳でもないとは思いつつ、物騒な世の中になりつつあります。昼間でも盗難事件が続いているようですので、皆様も十分ご注意下さい。
さて、3月は農閑期という事もあり、様々なイベントが目白押しでした。4月号はそんな1年を振り返りつつ、明日を考える内容になっています。
今月のトピックス
【再掲募集】エディベリ味噌作り講座のお知らせ 4/14
【レポート】第6回有機稲作セミナーin Ogawa 3/14
【コラム】「未来につながるオーガニック給食」第6回「韓国530万のこども達の学校給食用有機野菜はどうやって調達しているの?」セミナーより
今月の話題
【レポート】エディベリシェア畑始まりました 3/10
【お知らせ】今年度の「下里醤油」の販売が始まりました
【レポート】「印鑰さんの種のお話会」3/23
今月のトピックス
【再掲募集】エディベリ味噌作り講座のお知らせ 4/14
先月募集しましたが、まだ大豆に余裕がありますので、再度、募集致します。
8kgを味噌用として加工します。大豆1kgで約4kgの味噌が出来上がります。
スーパーで市販の味噌の裏側を見て下さい。すごい数の添加物でしょ。あれは、保存の為ですから人間にとって悪い物なんですよ。悪い物を毎日食べ続けたら、どうなるでしょう。顔の見える素材で自分が作った物が一番安心出来るでしょ。さらに、大豆は建材部の皆さんが7月の炎天下の中、汗を流して草取りして下さって出来た大豆です。
時:4月14日(日)10:00~16:00
所:エディベリ 小川町中爪280-8
会費:出来上がり味噌1kgにつき1000円(大豆1kgで味噌出来上がり約4kgになります)
大豆500g単位でご参加下さい。
予定量に達し次第締切ります。
問合せ・参加申込み:氏名、住所、連絡先電話番号、大豆量を記載の上 y.takahashi@tubasa-u.com まで
締切り:4月7日23:59
<味噌用大豆の画像>
【レポート】第7回有機稲作セミナーin Ogawa 3/14
前回、第6回とお伝えしたのですが、最初の説明会を入れてなかったので第7回目だったようです。失礼致しました。
今回は、田植え前の苗の育て方でした。「苗半作」と言われるくらい、苗づくりは有機稲作にとって肝です。講師は長野県松本市の(財)自然農法国際研究センターの榊原さんをお招きしました。まずは、谷津田の土壌を見ながら、状況を調べ、今、田んぼの状態がどのようになっているか、これから、どんな管理をしていくのが望ましいか、という指摘がありました。
平に見える田んぼでも水はけの悪いところや貯まっているところは低いという事が判ります。生えている雑草の種類により、どんな成分が多いのか判ります。
毎回参加して、なるほど、とうなずくことばかりで、感じるのは「農業は科学だ~~」
稲が喜ぶ環境にすれば、雑草に負けないで実る、ということ。暑さに耐える品種で播種する時期を間違えなければ、大丈夫ですよ、と言われ、農家さん達は田植え時期の見直しです。
補足:それで、新人社員研修や親子の田植え日程が変更になりました。笑
<セミナーの様子:講師による土壌診断の様子、座学の様子>
【コラム】「未来につながるオーガニック給食」
第6回「韓国530万のこども達の学校給食用有機野菜はどうやって調達しているの?」セミナーより3/7
2022年10月26日に東京都中野で開催された「全国オーガニック給食フォーラム」で韓国の学校給食関係者から「韓国の学校給食は全て無償でオーガニックです」という発表をお聞きして、どうやって530万人のこども達の給食の有機野菜を調達しているのだろうか、と不思議に思い、その現場を実際に見てみたいと、昨年8月22日~25日に韓国京畿道の野菜調達現場と野菜の生産現場の農家さんにお会いしてきました。
まず最初に訪問したのは、京畿道農水産振興院です。国と自治体で設立された公の施設です。京畿道は日本でいうところの関東圏という感じの所で首都ソウル周辺地域で人口1361万人。この振興院はその内の1250校分=80万人のこども達の給食用食材を集める所です。
80万食/日ですから、巨大な倉庫が並びます。韓国は国が1990年代に親環境農業政策を打ち出し有機農業を進めてきました。現地に来て判った事ですが、韓国の親環境農業とは有機農業と無農薬化学肥料を3割まで減らした無農薬農業の2種類を指しているという事。振興院では有機農産物しか取り扱っていませんでした。
韓国の給食は98%自校式なので各校の栄養士さんから食材の発注がくるので、全ての野菜をオーガニックで賄うことは出来ず、振興院では8品目に限っているとの事。その他の野菜は栄養士さんが地元の農家などから調達しているとの事。
但し、お米に関しては全てオーガニックです。(やはり韓国でも主食のお米は自給しています)では、どうやってその8品目のオーガニック野菜を調達しているか?
そこには、生産者組織である京畿道親環境農業人連合会という農家団体があり1100人以上の農家が登録しています。振興院と農業人連合会は定期的に会議を持ち、給食で使う食材を契約しています。給食メニューがほぼ決まっているので、事前にいつ、何が、どのくらい必要、かが判るので、農家と契約して計画生産するのです。農家は作った野菜が全て買い取って貰えるので、収入が安定し、安心して生産に励むことが出来るのです。この仕組みは日本でも応用出来るのではないでしょうか。
日本の学校給食もメニューはほぼ決まっており、こどもの数や食数も決まっているので、使う食材を事前に契約して生産して貰う事が可能なはずです。計画生産であれば、事前に価格を相談して決めておけば、市場価格に左右される事がなくなります。今の日本の食料自給率は37%あまり。異常気象や世界情勢などから、食料安全保障の足元が揺らいでいます。今こそ、学校給食の地産地消化、有機化を通して、地域の食の自給を高め、有機農産物導入で地域の環境を守ってゆくきっかけになるのではないでしょうか。
このコラムが目指しているのは、未来という遠い話ではなく、明日を確かなものにする為に考えて欲しいということです。
補足:3/7「「韓国530万人の子ども達のオーガニック学校給食の有機野菜はどうやって調達してるの? 」セミナーはこちらから見ることが出来ます。
https://organickyushokuforum-kankoku240307archive.peatix.com/event/3885987/view?utm_campaign=pod-11650910&utm_medium=email&utm_source=follow-organizer&utm_content=6379069&dlvid=351412cf-7718-4bce-8ebb-703b5a92cc21&sltid=0
<京畿道振興院の倉庫の画像+中の様子>
<韓国に学ぶ課題解決>
今月の話題
【レポート】エディベリシェア畑始まりました 3/10
今年もシェア畑が始まりました。今年は講師にOKUTA提携米を生産して下さっている栗原さんにお願いしました。
今までの草による自然農法とは少し勝手が違いますが、農業のやり方は1つでは無い事を学んで頂く良い機会となりました。今年の畑の始まりにあたり、何を植えるかの作付け計画を立て、始まりました。みんなのエディベリの畑にはジャガ芋を植えました。6月には収穫出来るでしょう。
これからのシェア畑終わった後のカレーなどの具材になる予定です。
<シェア畑の様子>
【お知らせ】今年度の「霜醤油」の販売が始まりました
小川町霜里農場では毎年、自分のところの農場で作った大豆と麦を茨城県の沼醸造さんに持ち込んで醤油にして貰っています。
沼屋さんの木桶で2年間じっくり醸造されています。
毎年2月に減量を持ち込むので、毎年2月に出来上がってくるわけです。依託製造なので、1樽で生産出来る本数が限られている限定品です。
霜醤油 1000cc(1リットル) 1250円
500cc 700円
360cc 600円
小川町内各所で販売されているかと思いますが、この価格より下はありません。農場直売なので。
なお、このお醤油は小川町のふるさと納税返礼品となっていますので、無くなるのが早いですからご注意下さい。
沼醸造:
https://www.numaya.co.jp/
小川町ふるさと納税:
https://www.furusato-tax.jp/product/detail/11343/4555948
<霜里醤油>
【レポート】「印鑰さんの種のお話会」3/23
急遽ではありましたが、種について詳しい印鑰さんお話会を3/23にベリカフェで開催しました。
種に関わる情報として遺伝子組み換え、ゲノム編集や食を取り書く現在の環境などについてお話しを伺うことが出来ました。難しい話を一般人でも判るように丁寧に判る言葉でお話し頂きました。
気候変動、世界の情勢などを踏まえ、種は自給しておかないと食糧生産が出来なくなる、という未来ではなく明日のお話でした。種苗法改正で特許のシールが貼られた種で栽培した物の自家採種は自分が使うのであればokだけど、人にあげるのは×、など。初めて知る情報でした。
地域食料協議会を立ち上げて、地域の食料は地域の人達が考えていかないといけないと提案がありました。また、市民が情勢制定請求を住民の1/50の署名で出来る事も教えて頂き、強く励まされました。今回、印鑰さんを目の前にして、直にお話しを聞くのは初めてでしたが、実に実直な方でした。
皆さんも是非、1度、印鑰さんのお話しを利く事をお薦めします。
<印鑰さんお話会の様子>
<印鑰さんお話会で出てきた資料から3枚:種が採れなくなる国に、地域食料協議会、市民が条例制定請求>
発行日:2024年4月1日
制作:NPO生活工房つばさ・游・高橋さま