長時間、快適に過ごせるよう、採光や通風、遮音などの快適性に配慮し、就寝中に健康状態が急変した時の安全対策等も、計画段階から検討する必要がある。
バリアフリー工事を行う際の主なポイントは、以下の9項目。
(1)配置:介護・介助を受ける高齢者等の寝室と、トイレを同じ階に配置し、洗面・脱衣室、浴室、リビング・ダイニング・キッチンなどもできる限り同じ階に配置する。トイレは寝室の隣に設置するのが、最も望ましい。
(2)広さ:介助が必要になった場合に備えて、介助や生活動作が容易に行えるよう、ゆとりのある広さを確保する。基本は内法寸法で9平米以上、推奨は同12平米以上。
(3)段差:出入り口ならびに寝室内の段差をすべて解消すること。
(4)内装:床には滑りにくく、車イスの移動にも耐えられる素材を使用する。壁には、体をこすっても擦り傷が付きにくい素材を採用する。
(5)手すり:出入り口やベッドサイドなど、必要な箇所に手すりを設置する。
(6)出入り口:歩行補助具や介助用車イスがスムーズに通行できるよう、寝室の出入り口の幅を750mm以上(推奨は800mm以上)確保する。ドアは、引き戸や折り畳み戸など、開閉しやすく安全性の高いものを使用し、ガラス入りのドアの場合は転倒しても破損しないように強化ガラス等を使用する。
(7)収納:無理のない姿勢で寝具や衣類等を出し入れできる位置に収納を設ける。
(8)安全・通報装置:火災警報器を必ず設置し、緊急時に通報できる装置をできる限り設置する。
(9)断熱・空調:温度差をできる限りなくすため、寝室の床・壁・天井に断熱材を使用し、換気にも十分に配慮する。また、ヒートショックを防ぐために、床暖房やエアコンを設置する。
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