左官工事において外壁、内壁、天井などに用いられる土・珪藻土・モルタル・漆喰・タイルなどが[仕上げ塗材]と呼ばれる。その中で、ホルムアルデヒドの発散がほとんど認められない以下の内装用仕上げ塗材は、建築基準法の告示対象外になっており、規制を受けずに自由に使用することができるが、二次加工した場合には、使用される接着剤等によって規制対象となる場合がある。
(1)セメント系:セメント系薄付け仕上げ塗材、同厚付け仕上げ塗材。金属や鉱物、セラミック、リシン、珪藻土などの骨材とセメントを混ぜ合わせた仕上げ塗材で、「セメントリシン」「京壁」などの種類がある。
(2)消石灰・ドロマイドプラスター系:消石灰・ドロマイドプラスター系薄付け仕上げ塗材、同厚付け仕上げ塗材。消石灰やドロマイドプラスター(白雲石を高温で焼成したもの)を結合材としたもので、コンクリートやALC、レンガなどの仕上げ塗材に用いられる「ドロマイドプラスター塗」などがある。
(3)珪(けい)酸質系:けい酸質系薄付け仕上げ塗材、同厚付け仕上げ塗材、同複層仕上げ塗材。けい酸質や消石灰とセメントを混合させたもの。その中で複層仕上げ塗材は「シリカタイル」と呼ばれている。
(4)石膏系:石膏系厚付け仕上げ塗材。一般にコンクリートや石膏ボード、ALC、レンガなどの仕上げ塗材として用いられており、「石膏プラスター塗」などと呼ばれている。
(5)ポリマーセメント系:ポリマーセメント系複層仕上げ塗材、可とう形ポリマーセメント系複層仕上げ塗材、防水形ポリマーセメント系複層仕上げ塗材。一般に「セメント系吹き付けタイル」と呼ばれており、付加された機能によって可とう形(柔軟性があり折り曲げにも強い弱弾性のこと)、防水形などがある。
(6)合成樹脂エマルション系:反応硬化形合成樹脂エマルション系複層仕上げ塗材、同防水形複層仕上げ塗材。一般に「水系エポキシタイル吹き付けタイル」などと呼ばれている。
(7)合成樹脂溶液系:合成樹脂溶液系複層仕上げ塗材、同防水形複層仕上げ塗材。一般に「エポキシタイル」と呼ばれている。
※薄付けとは単層で3mm以下、厚付けとは単層で4-10mm程度の厚さのこと
あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
わ行
アルファベット