浴室は高齢化に伴い身体機能が低下すると、転倒や溺れるなどの事故が発生しやすい。そこで安全・快適に入浴できるよう、計画段階から設計・仕様等を検討する必要がある。
バリアフリー工事を行う際の主なポイントは以下の10項目がある。
(1)配置:介護・介助を受ける高齢者等の寝室と、できる限り同じ階に浴室を配置すること。
(2) 広さ:介助や(入浴の)動作がスムーズに行えるよう、浴室の広さは一戸建てで「内法短辺1300mm以上、面積2.0平米以上」、マンション等の集合住宅 で「内法短辺1200mm以上、面積1.8平米以上」(推奨はいずれも内法短辺1400mm以上、面積2.5平米以上)を確保すること。
(3)段差:出入り口の段差は、20mm以下の単純段差を許容。また浴室内外の高低差は120mm以下、浴槽のまたぎの高さは180mm以下で、かつ手すりを設置すること、などとする。(推奨はすべてにおいて段差なし)
(4)内装:水に濡れても滑りにくい床材を使用。壁は、体をこすっても擦り傷になりにくい素材を使用すること。
(5)手すり:浴室や浴槽の出入り、浴槽内での立ち座りや姿勢保持、洗い場での立ち座りを支えるための手すりを設置すること。
(6) 出入り口:介助用車イスやシャワー用車イスがスムーズに通行できるよう、出入り口の幅は600mm以上(推奨は800mm以上)確保すること。またドアは、引き戸や折り畳み戸など、開閉しやすく安全性の高いものを採用し、身体に接触する可能性のあるガラスは安全ガラスにすること。
(7)浴槽:浴槽の縁の高さは、高齢者等の入浴に支障がないものを採用すること。
(8)照明・暖房:安全に入浴できるように十分な照度を確保するとともに、温度差をできる限りなくすために断熱や換気に配慮した構造を採用すること。またヒートショックを防ぐために、エアコン等を設置すること。
(9)水栓金具:高齢者等が安全にかつスムーズに操作できるものを採用すること。
(10)通報装置:緊急時に通報できる装置等を設置すること。
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