間知石(けんちいし)
石垣や土留めに用いる建築、土木資材のこと。「まちいし」とも読む。
石材に一定の加工を加えた規格石材で、形は頂部を欠いた四角すい体で底部(面)は1辺約30?の正方形をしている。
積み方には、水平方向に長辺を並べる布積(ぬのづみ)、矢羽型の間知石を用いて斜めに積む矢羽積(やばねづみ)がある。
目地にモルタルを充填する場合には練積(ねりづみ)、充填しない場合には空積(からづみ)という。日本の高度成長期以前には熟練の石工が多数存在しており、空積が用いられることが多かった。空積でも控え部分の割石の加減次第で練積並の強固に組み上がることがあり、半世紀以上経っても現存するものも多い。