ロマネスク様式
中世西ヨーロッパで見られる建築や美術の様式。
10世紀末から12世紀にかけてのゴシック建築以前の建築を指す。
同時代のビザンティン建築と同じく、教会堂建築において最高の知識・技術・芸術が集約されており、彫刻や絵画は聖堂を装飾するための副次的要素。
美術史・建築史において、19世紀以降使われるようになった用語。
直訳すると「ローマ風の」という意味であるが、当初は「堕落し粗野になったローマ風の様式」という蔑称としての側面が強く、その芸術的・建築的価値が評価されるようになるのは20世紀になってからである。
イタリアのサン・フランチェスコ大聖堂(アッシジ)、ピサ大聖堂、フランスのサント・マリー・マドレーヌ教会(ヴェズレー)、クリュニー修道院第3教会、ドイツロマネスクの初期作例であり、世界遺産に登録されたシュパイアー大聖堂などが有名。