徹底した防災対策で災害への備えは万全
OKUTAでは、耐震強度を損なう工事は一切受け付けていません。構造計画に則った最適な構造補強を提案いたします。
災害に強い家づくりを実践
- いまS様は、奥様とご長男との3人暮らし。この住まいがとても気に入っているそうです。
自然緑地が多い閑静な環境で散歩コースにはことかかないし、自宅がバス通りから50mほど引っ込んでいるため、道路の騒音や排気に悩まされることもないとのこと。
以前から、S様は地震対策にかなり強い関心をお持ちでいらっしゃいました。8年前の阪神淡路大震災には息子さんが救援隊の一員として派遣されたこともあり、災害に強い家にしておきたいとつねづね考えておられたからです。
外壁や屋根を手入れしたのも雨漏りなどで木材が腐食しないようにするため、床下の防湿も土台まわりの腐食やシロアリを防ぐためでした。
以前リフォームを依頼したオクタが、耐震診断と耐震補強の専門事業者団体である木耐協の主要メンバーだったことから、耐震診断をご依頼されました。
想像した以上に低い数字が
18年前にこの家を建てたのは、中堅建設会社だったが、工事を担当したのが「とても腕のいい大工さんだった」そうです。S様によれば、いまだに立付けの狂いがまったくないそうで、改めて現地調査したスタッフも「良心的に作られた家だ」と折り紙をつけています。
しかしいざ診断してみると、判定数値は0.540と想像以上に低い判定結果が出た。これは「倒壊または大破壊の危険がある」というレッドゾーンでした。
数値が低かった理由は、2階の重さを支える1階の壁量が全体的に少ないのが最大の原因でした。また、既存の壁には筋交いが入っていたものの、3つ割の薄い木材が使われているため、強度が足りないと判断されたのです。コンクリートの布基礎はほとんど劣化しておらず、地盤も良好。あくまでも壁の配置バランスと、壁耐力の不足がポイントを下げたことになります。
お金もかけずに死んだのでは…
- この判定結果を見たS様は、ただちに補強工事をお申し込みされました。「金もかけずに死んだのでは、シャレにもならない」から、とのご判断によるものでした。
そこでS様邸には、東側の和室とダイニングキッチンの両端の壁を、それぞれ耐震ボードで補強、また西側の和室の南面の壁も同様に補強して壁耐力を向上させる方法を採用。この方法なら、採光など居住性をいっさい損なうことがありません。これだけの補強で、S様邸の診断数値は「ほぼ安全」の範囲まで改善されました。
また直下型地震の突き上げ衝撃によるホゾホゾ抜けに備える為、家の4隅に後付けホールダウン金物が装着されました。
S様のようにこまめに手入れや補強を行っていれば、家の状態をベストに保つことができ、結果、家の寿命をのばすことにつながります。
屋根の軽量化が次の目標に?
いまS様は、約4tの重量がある本瓦の屋根をどうしようかと迷われています。スタッフは「急がなくてもいいのでは」との判断をお伝えしましたが、荷重を小さくしたほうが耐震性をより高めるはずだとのお考えからです。
70歳になるS様にとっては、同居している息子さんがこの家を残したいと考えているかどうかによる、というところかもしれません。
なおS様邸のガレージの隅には、業務用の小型発電機が設置されていて、屋内への配線はもとより、井戸から飲料水をポンプアップできるようにしてあるそう。もし災害に見舞われて、停電や断水になっても困らないようにとの備えからだそうです。
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